高齢者施設で喜ばれる体温計のアイデア

商品開発

【バリアフリー商品開発支援 〜体温計編〜】

記事の概要

普段使っている体温計をバリアフリー目線で見直すと、意外な欠点が浮かび上がり、そこから新しいアイデアが生まれる。

・その欠点とは? そのアイデアとは?

・超高齢化社会において必要となる体重計のアイデアについて考察します。

今日のテーマは体温計です。

高齢者のデイサービスでは、健康管理のため高齢者の体温を毎日測ります。そこでは一般的な体温計を使用しています。例えば、こんな感じの体温計↓

でも、バリアフリー目線で見た場合、この「体温計」には2つ困り事があります。さて、それはなんでしょう?

1つ目の答えは「認知症の人が自分のバッグに入れて持って帰ってしまう」です。

認知症の人の中には、色々な物をバッグに入れて持ち帰ろうとする人がいます。「体温計が1つ足りない」と介護ヘルパーが探し回ることがあり、私も何度か探し回った経験があります。

2つ目の答えは「脇から落ちると、服の中から取り出すのが大変」です。

腕のチカラが衰え、体温計を脇でしっかりと挟んでいることができない人が多くいます。その場合、体温計は脇から落ちて服の中に。介護ヘルパーが苦労しながら服の中から体温計を取り出している姿をよく目にします。

バリアフリーアドバイス

体温計と何かを紐で結びましょう

例えば、体温計とケースとをこのように↓紐で結びます。

このようにすれば、体温計が落ちても容易に引き出すことができますし、バッグにも入れにくいので、認知症の人が持ち帰ることもありません。

小物をバッグに入れたくなる衝動がある」…シニアマーケット ・高齢者ビジネス で必要な着眼点です。

バリアフリー目線による商品開発ヒント

上の写真は介護ヘルパーが独自に工夫して、体温計とケースとを紐で結びましたが、最初から体温計とケースとを結びつけた物を製造・販売すれば、介護施設や高齢者の家庭に需要があります。高齢者ビジネスではこのような着眼点が必要になります。

Point バリアフリー目線はアイデアの宝庫

・バリアフリー目線(高齢者や障害者の目線)で商品を見直すと、意外な欠点が浮かび上がり、そこから新しいアイデアが生まれる。

・バリアフリー目線で商品やサービスを見直せば、無限にアイデアが湧いてくる。

バリアフリー目線によるブルーオーシャン戦略

体温計という商品は巷に溢れています。消費者からみると、どの商品も同じように見えます。各社は他社商品との差別化を図るため苦労しています。

でも、「介護用体温計 〜脇から落ちてもすぐに拾える。無くす心配もない構造を採用〜」などとアピールすれば、簡単に他社製品と差別化できます。

しかも、介護を中心とした高齢者ビジネスの需要は増加する一方。日本のみならずアメリカや中国などでも、これから本格的な超高齢化が進みます。まさにブルーオーシャン市場です。

Point バリアフリー市場は巨大市場

・超高齢化社会。我が国の高齢者は人口の20%を超え、アメリカや中国など世界中で高齢者が進んでいる。バリアフリー商品への需要は極めて旺盛。

・高齢者は、我が国の金融資産の70%を保有する富裕者層であり、購入資金を潤沢に保有している優良顧客である。

バリアフリー目線の大切さ

体温計を持って帰ってしまう。体温計が服の中に落ちて取り出すのが大変。

健常者の暮らしでは滅多に出会わない場面であり、想像がつかない光景です。しかし、高齢者施設では日常茶飯事です。

介護ヘルパーは日夜このような創意工夫を繰り返しており、これが新商品開発のヒントになります。

ご提案

貴社の商品やサービスを、バリアフリー目線で見直してみませんか?
きっと高齢化社会で喜ばれる沢山のアイデアが生まれることでしょう。

当協会では、バリアフリーに関するコンサルティングを行っています。
興味のある方は本ブログの下欄にある「問い合わせ」からお問い合わせください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました