【バリアフリー商品開発支援 〜血圧計編〜】
記事の概要
・【血圧計】を介護ヘルパーが持つバリアフリー目線で見直すと、意外な欠点が浮かび上がり、そこから新しいアイデアが生まれる。
・その欠点とは? そのアイデアとは?
・そのようなアイデアの積み重ねが、ブルーオーシャン成功の鍵になる。
今日のテーマは血圧計です。
高齢者のデイサービスでは、健康管理のため高齢者の血圧を毎日測ります。
デイサービスでは一般に市販されている血圧計を使用しています。
こんな感じ↓
でも、バリアフリー目線で見た場合、この「血圧計」には1つ困り事があります。さて、それはなんでしょう?
答えは「せっかく計測した血圧の表示が消えてしまう」です。
高齢者デイサービスの一日はバイタル計測で始まります。バイタル計測とは体温・血圧・脈拍を計測することで、高齢者の健康管理には欠かせない大切な仕事の1つです。
デイサービスに到着した高齢者にお茶を出し、バイタルを計測する。
こんな感じで高齢者デイサービスは始まります。お茶出しとバイタル計測なんて、一見簡単に思えるかもしれませんが、大人数の高齢者を相手にするとなると、これがなかなか大変なのです。
高齢者Aさんの血圧を測り記録簿に記入しようとしたときに、「すみません。トイレに行きたいので連れてって。」と高齢者Bさんに言われたり、歩行が不安定な高齢者Cさんが急に立ち上がってしまったり。
その対応をしているうちに高齢者Aさんの血圧の表示が、省電力機能のせいで消えてしまう。結局、高齢者Aさんに「ごめんなさい。もう一度測らせて。」とお願いして再計測します。
もちろん、血圧計の設定を変更すれば「消えない設定」にできると思います。
でも、どうやって設定変更すればよいか分からない。結局、設定をそのままにして小さなストレスが日々蓄積してゆく。
デイサービスの介護士はこんなストレスを日々感じています。
バリアフリー商品開発のヒント
ところが、この問題を解決する血圧計が既に販売されています。
これです↓
この血圧計には「記録呼び出しボタン」という機能が付いています(赤い枠部分)。
これって地味に便利なのです。このボタンを押せば消えてしまった血圧が再表示されるからです。
でも非常に勿体無いのは、この機能のアピールがないのです。
記録呼び出しボタンがあるので高齢者施設に最適!
など、もっともっとこの機能をアピールすれば、売上が伸びます。この「表示が消えてしまう」という地味な問題に悩んでいる介護ヘルパーは多いからです。
血圧計をバリアフリー目線で見直すと、このような販売アイデアが生まれます。
バリアフリー目線によるブルーオーシャン戦略
高齢者施設で便利であることをしっかりアピールする。
すると、他社との差別化を容易に図ることができる。
特に、高齢者ビジネスの市場規模は大きく、これからアメリカや中国でも高齢化が進みま、需要は増加する一方です。まさにブルーオーシャン市場です。
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