【バリアフリー商品開発 〜肌着編〜】
今回のテーマは肌着です。
下の絵は高齢者が普段着ている普通の肌着なのですが、高齢者がトイレに入った際に困る事があります。
さて、その困り事とは何でしょう?

答えは「しっかり捲くり上げないと、トイレで肌着の裾が汚れる」です。
例えば、下の絵のように介護ヘルパーは高齢者のトイレを介助します。
しかし、高齢者が裾の長い肌着を着ている場合、シャツの裾を捲りあげないと、裾に便や尿が付着して汚れてしまいます。

そこで、介護ヘルパーは、一旦シャツの裾を捲りあげて便座に高齢者を座らせますが、何かの拍子にシャツが下がってしまうことがあり、結局シャツの裾が汚れてしまうことがあります。
これは、トイレの介助が必要な人だけでなく、独りでトイレを済ますことができる人でも、裾を汚してしまう人がいます。

そこで、介護ヘルパーは、下の写真のように洗濯バサミをトレイに用意しておきます。高齢者がトイレに入ると、まずは裾を捲りあげて洗濯バサミで固定します。このようにすれば裾が汚れる心配はありません。



バリアフリー目線による商品開発
しかし、洗濯バサミが用意されているトイレは稀です。
そこで、下の図のように、肌着の裾と背中部分に、小さなマジックテープなどの着脱手段を取り付ける。このようにすれば、捲りあげた状態を維持でき、裾を汚す心配がなくなります。

・バリアフリー目線(高齢者や障害者の目線)で商品を見直すと、意外な欠点が浮かび上がり、そこから新しいアイデアが生まれる。
・バリアフリー目線で商品やサービスを見直せば、無限にアイデアが湧いてくる。
・超高齢化社会。我が国の高齢者は人口の20%を超え、アメリカや中国など世界中で高齢者が進んでいる。バリアフリー商品への需要は極めて旺盛。
・高齢者は、我が国の金融資産の70%を保有する富裕者層であり、購入資金を潤沢に保有している。
・バリアフリーの独自商品を開発すれば、ブルーオーシャン市場を開拓できる。

貴社の商品やサービスを、バリアフリー目線で見直してみませんか?
きっと高齢化社会で喜ばれる沢山のアイデアが生まれることでしょう。
当協会では、バリアフリーに関するコンサルティングを行っています。
興味のある方は本ブログの下欄にある「問い合わせ」からお問い合わせください。
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