既存の素朴なアイデアを高齢者のために利用する

商品開発

【既存のアイデアを高齢者のために利用する 〜体重計の場合〜】

高齢者施設では健康管理のため、高齢者の体重を定期的に測定します。

そこで利用されるのが体重計。

しかし、高齢者の中には、認知能力・視力・聴力などが衰えている人がいて、「体重計に乗る」という動作を上手くできない場合があります。

介護ヘルパーが「今日は体重を測るので体重計に乗ってください」と言っても、

体重計の端に足を置いてしまう人や、

状況が分からず怪訝な表情を浮かべて体重計に足を置こうとしない人がいます。

介護ヘルパーが何度も大きな声で体重計に足を置くよう促して、なんとか体重測定できますが、介護ヘルパーも大変です。

そんな状況を少しでも改善するため、高齢者施設では下の写真のように、足の絵を描いて、足を置きやすくしています。

このようなアイデアは、昔からある既存のアイデアですが、このような素朴なアイデアこそ高齢者に必要なのです。

最近ではお洒落なデザインの体重計が数多く販売されていますが、高齢者にとっては「わかりやすさ」が重要です。

【既存のアイデアを高齢者のために利用する 〜踏み台の場合〜】

高齢者を送迎するワゴン車において、踏み台を使用することがあります。ワゴン車の車高は高いので、このような踏み台が必要になります。

この踏み台、中央部にお足を置けば安全なのですが、右端または左端に足を置いて体重をかけると、踏み台が傾いてしまい非常に危険です。

そこで、ここでも足の絵を描いて、中央部に足を置くよう促しています。

ここでも既存の素朴なアイデアが役立っています。

バリアフリーアドバイス

以上のように、既存の素朴なアイデアが高齢者の安全を守り、介護ヘルパーの負担を軽減します。

「絵を使って分かりやすくする」「既存の素朴なアイデアを復活させる」…高齢者ビジネスにおいて必要な着眼点です。

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