【バリアフリー商品開発支援 〜車椅子のグリップ編〜】
今回のテーマは「車椅子のグリップ」です。
以前、「車椅子のグリップにエプロンのポケットが引っ掛かって困る」という主旨のブログ記事を書きましたが、今回はこれと似た話です。
高齢者デイサービスには様々な症状や障害を抱える高齢者がおり、車椅子を利用している人も多くいます。
一口に車椅子と言っても様々なタイプがあり、車椅子のグリップも様々です。
例えば、下の写真は表面がツルツルしたグリップです。
このツルツルした表面のグリップは滑りやすいため、少々危険です。なので、下の写真のように滑り止め加工がされた摩擦抵抗の大きいグリップもあります。
摩擦抵抗が大きいと、滑ることがないので安全ですが、摩擦抵抗が大きいために1つ困り事が生じます。さて、その困り事とは何でしょうか?
答えは「介護ヘルパーのシャツが引っ掛かる」です。
介護ヘルパーが着ている服の素材にもよるのですが、グリップの摩擦抵抗が大きいために、下の写真のようにグリップにシャツが引っ掛かってしまうのです。
「そんなの大した困り事ではない。」と言えばその通りなのですが、いちいちシャツが引っ掛かると意外に困るのです。
介護ヘルパーはいつも大忙しで、「トイレに連れて行ってほしい」「疲れたからベッドで寝かせて」など高齢者の要求に機敏に対応します。なので、このような小さな困り事が積み重なると結構ストレスになります。
バリアフリー目線による商品開発のヒント
そこで、「グリップの先端はツルツルした素材で、実際に手で掴む部分は摩擦抵抗が大きい素材」にすれば、この困り事は解決します。
「グリップの先端がツルツルしているから、シャツが引っ掛かからない」
とアピールすれば、他社製品との差別化もできます。
強い要望のあるアイデアではありませんが、このような小さなアイデアの積み重ねが、介護で疲れている家族やヘルパーのストレスを軽減します。
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