【発明の名称】:引き違い戸
【出願番号】:特願2021-149000
【特許番号】:特許になったかは不明
【特許出願人】:平嶋 正芳
発明の概要
磁力を利用して、敷居と床面の段差をゼロにした引き違い戸
従来の問題点
バリアフリー住宅を実現する上で、敷居の突起をゼロにすることが困難で、1〜2mmの段差が残っていました。この段差をなくすと戸が不安定になるため、完全なバリアフリー化ができませんでした。
問題解決の手段
引き違い戸の内側下部に電磁石と上下動可能な鉄片を設置し、敷居上部に鉄板を配置しました。戸を動かす際はスイッチで電磁石を作動させて磁力を弱め、固定時は強い磁力で戸を安定させる仕組みを考案しました。
発明の効果
車椅子利用者や高齢者を含むすべての人が、段差のない完全なバリアフリー環境で、スムーズに開閉できる引き違い戸を使用できるようになりました。
お子様向け解説
みんな、ふすまや障子を開け閉めしたことがあるよね?家の中には小さな段差があって、車椅子のお友達や杖をついているおじいちゃん、おばあちゃんが困ることがあったんだ。でも、この新しい引き違い戸は魔法みたいに段差をなくしちゃうんだよ!どうやってかって?実は、戸の中に小さな磁石が隠れていて、開け閉めする時はその磁石の力を弱くして簡単に動かせるんだ。止まっている時は磁石の力を強くして、しっかり固定されるんだよ。これで、みんなが安全に楽しく家の中を移動できるようになったんだ!
私見
この発明は、バリアフリー住宅の実現に向けた画期的な一歩だと感じます。従来の引き違い戸では避けられなかった敷居の段差を完全になくすことで、真の意味でのバリアフリー空間を作り出しています。特に興味深いのは、電磁石と永久磁石を組み合わせた巧妙な仕組みです。これにより、移動時の操作性と停止時の安定性という、相反する要求を両立させています。
この技術は、単に障害者や高齢者のためだけでなく、ユニバーサルデザインの理念に沿った、誰もが使いやすい製品となる可能性を秘めています。今後、この技術が実用化され、さらに改良が重ねられていくことで、より多くの人々が快適に暮らせる住環境の創出につながることを期待しています。
バリアフリー化は、技術的な課題解決だけでなく、社会の意識変革も必要です。このような革新的な発明が、バリアフリーの重要性に対する認識を高め、インクルーシブな社会の実現に向けた取り組みを加速させることを願っています。
企業利益に繋がるバリアフリー
ここではバリアフリーの必要性について解説しました。バリアフリーの普及は、誰もが安全で快適な生活を送る上で欠かせないものです。 しかし、バリアフリー設備の整備には多大な費用がかかるため、その実現には課題も多く存在します。
一方で、障害者の視点から生まれたバリアフリーアイデアは、社会全体を便利にするだけでなく、企業にとって大きな経済的利益をもたらす可能性を秘めています。
その代表例が「ライター」です。片手が不自由な人が「マッチは両手を使って火を起こすから難しい。片手で簡単に火を起こせるものがあれば…」というシンプルな思いから生まれたライターは、世界中で愛用され、莫大な利益を生み出しました。 これは、障害者のニーズに応えることで、誰もが使いやすい商品が誕生し、企業に経済的な利益をもたらすことを示す好例です。
ラハイナーズ合同会社とNPO法人日本障害者アイデア協会は、このような障害者のアイデアをビジネスにつなげる仕組みづくりに取り組んでいます。
バリアフリーは、社会への貢献と経済的可能性を兼ね備えた、非常に重要な取り組みです。 今後、より多くの企業や個人がバリアフリーに関心を持ち、その実現に向けて積極的に活動していくことを期待しています。
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