はじめまして。NPO法人日本障害者アイデア協会/ラハイナーズ合同会社です。ここではバリアフリーに関する豆知識をお伝えしています。皆様のビジネスやご家庭でこの豆知識をお役立て頂ければ幸いです。
バリアフリーの知恵:波型手すりのデザイン
バリアフリー設計の世界には、一見シンプルでありながら、実は深い配慮が込められた要素がたくさんあります。今回は、その一例として波型手すりについて見ていきましょう。
クイズ:なぜ手すりは波型なのか?
Q. 階段の手すりが波型になっているものがありますが、その理由は何でしょうか?
- デザイン性を高めるため
- 取っ手と杖の役割を兼ね備えるため
- 水の流れをイメージしているため
答え:2. 取っ手と杖の役割を兼ね備えるため
解説
波型手すりは、単なるデザイン上の選択ではありません。その形状には重要な機能が隠されています:
- 上り時:縦部分を「取っ手」として使用し、体を引き上げる力を得られます。
- 下り時:横部分を「杖」のように使い、体重を支えることができます。
この設計により、一つの手すりで二つの機能を果たすことができ、より多くの人々にとって使いやすい環境を創出しています。
ただし、波型手すりについては異なる意見もあります。一部のユーザーからは、連続的に握りにくい、手を滑らせにくいという声も上がっています。特に、手に力が入りにくい方や、連続的な動作が必要な場合には、直線の手すりの方が使いやすいという意見もあります。このように、バリアフリーデザインにおいては、様々なニーズのバランスを取ることが重要です。
【新しいイノベーションのヒント】
波型手すりの設計思想から、新しいイノベーションのヒントを得ることができます。直線的なものを波型に変えることで、新しい機能や価値を生み出せる可能性があります。例えば:
- 波型のカトラリー:握りやすさと食べやすさを兼ね備えた新しい形状のフォークやスプーン
- 波型の歩道:歩行者と自転車利用者の安全な共存を可能にする新しい歩道設計
- 波型のキーボード:手の自然な動きに合わせた、より効率的なタイピングを可能にする設計
- 波型の太陽光パネル:設置面積を抑えつつ、より多くの光を捉えられる新しい形状
このように、既存の直線的なデザインを見直し、波型にすることで、思わぬ機能性の向上や新しい用途が見つかるかもしれません。
【ビジネスコミュニケーションへの活用】
駅やビルの階段で波型の手すりを見かけたら、それをきっかけに興味深い会話を始めることができます。例えば:
- 「この手すり、なぜ波型になっているか知っていますか?実は上りと下りで違う使い方ができるんです。」
- 「この手すりのデザイン、単純そうで実は奥が深いんですよ。バリアフリーの観点から見ると…」
- 「こういった細かな工夫が、多くの人にとって使いやすい環境を作っているんですね。ただ、使いにくいという意見もあるそうです。バリアフリーデザインって、様々な視点のバランスが大切なんですね。」
このような話題は、相手の観察力や社会への関心を引き出すきっかけになり、有意義な対話につながる可能性があります。また、デザインと機能性の融合、そして多様なニーズへの対応という観点から、自社の製品やサービスについて考えるヒントを得ることもできるでしょう。
【お子様とのコミュニケーション】
バリアフリーデザインは、子どもたちに思いやりと創造性を教える良い機会です:
- 公園や学校で見つけたバリアフリー設備について話し合う
- 「もし自分が車椅子を使っていたら」というロールプレイを通じて、異なる視点を体験する
- 身の回りの物を、より多くの人が使いやすくするためのアイデアを考える
【社会の一員としての役割を果たすためのヒント】
バリアフリー設計の理念を日常生活やビジネスに取り入れることで、より包括的な社会づくりに貢献できます:
- 職場や公共スペースのバリアフリー化を提案・推進する
- 製品やサービスの設計時に、多様なユーザーのニーズを考慮する
- バリアフリーに関する最新の技術や基準について学び、周囲に共有する
バリアフリー授業・研修
ラハイナーズ合同会社とNPO法人日本障害者アイデア協会は以下のサービスを提供しています。お気軽にお問い合わせ下さい。
◆小中学生向けバリアフリー授業とビジネス研修
- バリアフリーグッズを作ってみよう!
- バリアフリーアイデアを皆で考えよう!
(東京都教育委員会オリンピック・パラリンピック教育支援プログラム採用授業)
ビジネス向けのバリアフリー研修も承ります。
注:この記事は正確性よりもバリアフリーに興味を持っていただくことを主目的としています。正確な情報は国土交通省(日本)や各国専門機関HPで確認して下さい。
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