なぜ、段差は「2cm」のなのか? 

バリアフリー基礎知識

【バリアフリーの基礎知識 〜段差編〜】

【バリアフリー基礎知識 〜段差編〜】 段差は何センチまで許されるのか?
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今回のテーマは「段差」です。

バリアフリーと聞くと、まず「段差の解消!」と思う人も多いかと思います。

車椅子ユーザーや歩行困難者にとって、段差は本当に困りものだからです。

しかし、そうは言っても段差を完璧に解消させることは現実的ではありません。

車椅子でも小さな段差であれば乗り越えることができますから、ある程度の段差は仕方ありません。

段差の許容範囲

そこで、1つ目の問題です。

では、その段差、何センチまでならOKなのでしょうか?

答えは「2cm」です(※)。

バリアフリー新法の制定にあたり、多くの車椅子ユーザーの声を聞き、「2cm」であれば乗り越えることができるとの指針が示されました(※)。

交差点にはなぜ段差があるのか?

しかし、乗り越えることができるとは言え、段差は無いほうが望ましいです。

ところが、街の交差点を見ると、道路と歩道の間には2cm程度の段差があります。

そこで、2つ目の問題です。

無いほうが望ましい段差なのに、なぜ道路と歩道の間に段差があるのでしょうか?

答えは「視覚障害者にとって段差がある方が便利」だからです。

多くの視覚障害者は白状を使用し、それにより歩く先の障害物の有無を確認します。

よって、道路と歩道の間に段差がないと、道路と歩道の境が分からない

そこで、2cm程度の段差を敢えて設けているのです。

なお、段差の角には丸みを付けて、車椅子が乗り越えやすくしています。

この2cmの段差は単純なアイデアですが、「一方を立てると、他方が立たない。」そんな問題を見事に解決したナイスアイデアです。

余談ですが、点字ブロックがあるとベビーカーが振動して押しにくいという「一方を立てると、他方が立たない。」というも問題があり、これについても何かグッドアイデアがないかなぁ、とよく考えています。グッドアイデアがありましたら是非教えて下さい。

余談はさておき、バリアフリーの世界では「2cm」というのは一つの重要なキーワードなので是非覚えておいて下さい。

※ 「バリアフリー」「障害」「福祉機器」および「バリアフリーに関する見解」は多種多様であり、これが全て正しいという訳ではありません。この点、予めご承知おきください。

ご提案

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きっと高齢化社会で喜ばれる沢山のアイデアが生まれることでしょう。

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