バリアフリートイレに手摺を設置する際の注意点

一歩足りないバリアフリー

【一歩足りないバリアフリー 〜バリアフリートイレ編〜】

今回のテーマは「バリアフリートレイ」です。

下の写真は、ある高速道路のサービスエリアのバリアフリートイレ(誰でもトイレ)です。

バリアフリートイレに辿り着くまでの壁(導線)には立派な手すりが設けられています。足腰が不自由な人はこの手すりに掴まって歩き、バリアフリートイレにたどり着きます。

しかし、このバリアフリートイレ。よくみると「一歩足りないバリアフリー」なのです。

さて、どこが一歩足りないのでしょう?

答えはドアを開けるところに手すりがないです。

 

このドアを開ける際の動作をイメージしてみてください。

このドアには垂直方向に延びるバーが付いていて、ドアを開ける際は、このバーを掴んで右方向にスライドさせます(下の写真の矢印方向)。

ドアをスライドさせるために強いチカラは不要ですが、自動ドアではないので、それなりのチカラが必要になります。

なので、ドアを開ける瞬間は、多少身体のバランスが崩れます

健常者であれば何ともないですが、バリアフリートイレの対象は、手すりがないと転倒のおそれがある足腰が不自由な人です。ドアを開ける際に一番手すりが必要と言っても過言ではありません。

なのに、ドアを開けるところ(下の写真の○のあたり)に手すりがない。

壁に手をあてて身体を支えれば、なんとかなりますが、せっかく導線に立派な手すりを設置したのですから、ドアを開ける近辺には何故手すりをつけなかったのだろう?と疑問が残ります。

バリアフリーアドバイス

実はこの問題、健常者であっても片足立ちでトイレに入るシミュレーションをすれば簡単に分かることなのです。でも、それを怠る。非常に勿体ないと思います。

簡単なことですから、片足で歩いてみる等のシミュレーションをする。或いは、介護ヘルパーに意見を聞くなどの措置を講じることをお勧めします。

当協会では、バリアフリーに関するコンサルティングや、障害者モニター、介護ヘルパーのモニターの紹介を行っています。

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