障害児を授かったお父さん、お母さんへ 「私は息子の障害を受け入れて楽になりました」

コンセプト

このページをお読み頂きありがとうございます。

今回はバリアフリーアイデアの話から離れ、私の経験・体験談を話してみたいと思います。

障害児を授かった。ショックで不安だ。

もしかしたら、今そう思っている方がいるかもしれません。そんな方に、

「障害を受け入れると楽になりますよ」

そんな話をしたいと思います。

障害児を授かったお父さん、お母さん、ご家族の方々に「大丈夫ですよ。」という気持ちを込めてお届けしたいと思います。

障害児を授かる

私が30歳を過ぎたころ、第二子が誕生しました。

よく眠る男の子でした。筋力が弱く、成長がとても遅い子でした。

結論から言うと、息子は知的障害を持った子でした。

それまでの私は「障害者」とは殆ど関わりのない暮らしをしていました。

たまに障害のある人やそのご家族を街角で見かけると、「大変そうだなぁ」と思うだけ。その程度の認識で、「障害」とは無縁の世界で生きていました。

そんな私が、突然障害児の父親になりました。当時はキツかったです。

息子の障害をどうしても受け入れることができませんでした。

いくつも医学的な検査をしましたが、特に異常は見つかりませんでした。

医学的に何らかの異常が見つかれば、すぐに息子の障害を受け入れて気持ちを切り替えることもできたのかもしれません。

しかし、息子の場合は、特に異常がないために中途半端な状態が続き、私は長く苦しみました。

・こんなに成長が遅いのは何らかの障害があるからではないか? という不安。

・「いやいや。いつか成長が進んで、他の子たちに追いつくかも。」という淡い期待。

この不安と期待の繰り返し。

もし障害児だったらどうしよう。息子も私も、これからの人生ずっと不幸なのか?

そんな、どんよりとした気持ちが長期間続きました。

今まら、この考えは明らかに誤解と断言できます。「障害があることと幸不幸とは一切関係ない」と断言できるのですが、当時の私はそう感じていました。

母は強し

「母は強し」と言いますが、これは本当のようです。

息子の障害を受け入れることができない私を尻目に、妻は早いうちに息子の障害を受け入れていました。

さっさと役所から障害者手帳の交付を受け、障害児のためのトレーニング施設などにも顔を出すようになっていました。

一方、私は相変わらず受け入れられないまま。

どんよりとした気持ちでずっと生活していました。

ある日突然、息子の障害を受け入れる

そんな日々が2年ほど続いたある日。

私は突然息子の障害を受け入れました。

「どう考えても成長が遅すぎる。」

「この子は障害児だ。そう決めてこの子を育てよう。」

なぜか突然そう思いました。

なぜ突然そう思ったのか?今もその理由は分かりません。

眠っている息子を見ている時に、何故かそういう考えが浮かんできたのです。

これで気持ちがスーッと楽になりました。

何事も受け入れるまでが苦しく、受け入れてしまえば心が楽になるようです。

幸せの再定義

息子の障害を受け入れてから、気持ちは楽になりましたが、将来への漠然とした不安は常にありました。

・楽しい学生生活を送り、卒業したら社会に出る。

・結婚して子供を生み、家庭を作る。

・子供を育て、それが終われば悠々自適な老後を迎える。

当時の私は「人間の幸せ」を勝手にそう定義していました。

しかし、息子はそれができない。

・若い頃に友達と普通に遊ぶこともできないだろうし、恋も結婚もできないだろう。

・子供を育てることも、仕事をまともにすることもできないだろう。

つまり、息子は不幸な人生を送るしかない。私はそう思っていました。

ただ、同時に「それは何か違う。」とも思っていました。

不幸なだけの人生がある筈がない。

私の幸せの定義が間違っているのかもしれない。そう考え、それから私は多くの本を読みました。宗教的な本、心理や哲学の本、科学や医学の本。答えが見つかりそうなものを手当り次第読みました。

で、結局、明確な答えは見つかりませんでした。

ただ、時間の経過とともに、私はこう考えるようになっていました。

・その日にやるべきことをやって、

・家に帰って温かいお風呂に入り、

・美味しい夕飯を食べ、

・夜ぐっすり眠る

それだけで人は充分幸せなのではないか。。。

息子との日々を過ごしているうちに、自然と「幸せの再定義のようなもの」がなされていました。

・息子が将来どんな仕事をするかは分からないけど、

・息子が帰ってきたら「おかえり」と笑顔で迎え、

・息子を温かいお風呂に入れて、

・一緒に食事をして、

・暖かい布団の中で寝かせてあげる。

それで充分ではないだろうか。

そんな風に考えるようになっていました。

「家族を連れて地方(八ヶ岳)に移住」につづく

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