【バリアフリー商品開発支援 〜車椅子のフットレスト編〜】
記事の概要
・車椅子のフットレストを、高齢者や障害者が持つバリアフリー目線で見直せば、意外な欠点が浮かび上がり、そこから新しいアイデアが生まれる。
・その欠点とは何か? そこから生まれるアイデアとは?
・そのようなアイデアの積み重ねがブルーオーシャン戦略成功の鍵になる。
今回のテーマは車椅子のフットレストです。
写真は普通の車椅子のフットレスト(足を乗せる所)ですが、これをバリアフリー目線で見ると、1つ困る事があります。
その困り事とはなんでしょう?
答えは「風呂上がりに不衛生で困る。」です。
理由を説明します。
高齢者のデイサービスを利用する高齢者はお風呂が大好き。介護ヘルパーは、そんな高齢者の入浴介助を行います。
入浴を終えた高齢者が車椅子を利用している場合、介護ヘルパーがお尻の雫を拭いて、高齢者を車椅子に戻します。その後、高齢者は衣服を着るのですが、身体が蒸れている場合は、乾くまで裸のまま休憩します。
その際に問題になるのが、足の蒸れです。足が蒸れている場合、暫く靴下を履きません。なので、素足のままフットレストに足を乗せるのですが、普段のフットレストは土足や上履きを乗せているので不衛生。ここに足を乗せることを嫌がる高齢者がいます。
そこで、介護ヘルパーは、フットレストに古いタオルを巻いたり、使わなくなった靴下をフットレストに被せて対応しています。
でも、古いタオルや使わなくなった靴下が常にあるとは限りません。
バリアフリー目線による新商品開発のヒント
そこで、フットレスト用のカバーが必要になってきます。円筒状の布をフットレストに巻くタイプでもいいですし、裏面に滑り止めのあるシート状の布でもいいです。
これがあれば、風呂上がりの車椅子ユーザーは快適に過ごすことができます。
車椅子の専用品を販売する
…シニアマーケット、バリアフリー市場で必要な着眼点です。
バリアフリー目線の大切さ
この話はある介護ヘルパーの方から聞いた話です。フットレストにカバーが必要。私はこの話を聞くまで、そのことに全く気づきませんでした。
「タオルや靴下がいつでもあるとは限らないし、なんかダラシないと言うか、汚らしいんだよね〜」とその方は笑っていました。
バリアフリー目線は商品の意外な欠点を教えてくれます。そして、そこから新商品開発のヒントを得ることができるのです。
バリアフリー目線によるブルーオーシャン戦略
フットレスト用のカバーは、まだどこにも売っていません。
なので、これをいち早く販売すれば先行者利益を得ることができます。他社にない独自商品を販売できます。
しかも、介護を中心とした高齢者ビジネスの需要は増加する一方。日本のみならずアメリカや中国などでも、これから本格的な超高齢化が進みます。まさにブルーオーシャン市場です。
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