記事の概要
・バリアフリートイレのトイレットペーパーの位置を、高齢者目線で見直すと意外な欠点が浮かび上がる。
・その欠点とは? それを解決するアイデアとは?
・最適なトイレットペーパーの位置について考察します。
【一歩足りないバリアフリー 〜トイレットペーパーの位置編〜】
今日のテーマは「トイレットペーパーの位置」です。
近年、バリアフリーの意識が高まり、バリアフリー仕様のトイレが増えています。
下の写真もバリアフリートイレの一例です。左右に手すりがあり、一見すると完璧なバリアフリートイレです。
ところが、このトイレをバリアフリー目線で見た場合、「もう一歩足りないバリアフリー」なのです。さて、どこが一歩足りないのでしょう?
◆動画解説は↓(動画の後半でこのテーマを取り上げています)
答えは「トイレットペーパー位置が悪い。高齢者にとって取り出しにくい。」です。
高齢者の中には、背中が前方に極端に折れ曲がった人が多くいます(もちろん、そうでない人も沢山います)。
そんな背中が折れ曲がった人が便座に座ると、下の写真のようになります。上半身が極端に前方に曲がってしまうのです。
トイレを済ませ、トイレットペーパーを取り出す際は、上半身を大きく後方に反らす必要があります。
しかし、これが大変…
若い人であれば、上半身を反らして(背筋をほぼ垂直にして)トイレットペーパーを容易に取り出せますが、もともと背中が曲がっているので、それが難しい。上半身を壁側に捻った上で、手を伸ばして「やっとの思い」でトイレットペーパーを取り出しています。
なお、このようなバリアフリートイレは意外なほど多く、下の写真も同じように取り出しにくい位置に設置されています。
バリアフリーアドバイス
そこで、トイレットペーパーを下の写真のマル印のあたりに設置しましょう。
これなら、背中が曲がった高齢者でも容易にトイレットペーパーを取り出すことができます。
バリアフリーばすべての人を幸せにする(ユニバーサルデザイン)
トイレットペーパーをこの位置に設置すると、高齢者だけでなく、きっと若い人も便利になると思います。トイレで用を足す際、誰もが高齢者と同じように前方に屈むからです。
バリアフリーはすべての人の暮らしを便利にするのです。
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