【バリアフリー商品開発支援 〜リモコン編〜】
記事の概要
・エアコンのリモコンをバリアフリー目線で見直すと、意外な困り事が浮かび上がる。
・その困り事とは? それを解決するアイデアとは?
・高齢者を熱中症から守るリモコンのアイデアについて考察します。
今回のテーマは「エアコンのリモコン」です。
このブログ記事を書いているのは2019年の8月。
真夏の日差しが照りつけ、クーラーなしでは生きていけないほどの暑さです。
この時期に気をつけなければいけないのが「熱中症」。特に、体力が衰えた高齢者は要注意です。
クーラーをつけて、熱中症を回避しなければなりません。そんなクーラーをつけるのに使うのが「リモコン」です。
しかし、このリモコンをバリアフリー目線で見直すと、1つ困り事があります。
さて、その困り事とはなんでしょう?
答えは「真夏に暖房をつける高齢者が後を絶たない」です。
これは皆さんも経験したことがあると思います。私も何度かあります。ニュースや情報番組でも取り上げられるほどポピュラーな困り事です。
この原因は「リモコン操作の複雑さ。ボタンの多さ。」にあります。
これに対し、当然各メーカーも対応していて、ボタンの数を減らしたり、ボタンを大きくしたり…誤操作防止のため様々な工夫をしています。
このような工夫で誤操作を防止できる場合もありますが、それでも防止できない場合もあります。特に、判断能力が衰えた高齢者の場合は、もう一歩踏み込んだアイデアが必要になります。
バリアフリー目線の商品開発ヒント
この困り事を解決するアイデアに関し、ワークショップで話し合ったことがあります。
その際に「リモコンボタンの触感温度を変える」というアイデアが出ました。
「冷房ボタン」には冷たく感じる素材を使い、「暖房ボタン」には暖かく感じる素材を使う。
例えば、最近では真夏に使う寝具に「冷たく感じる素材」が多用されています。冷房ボタンにはこのような素材を使い、暖房ボタンには毛布や絨毯のような起毛素材を使う。
このようにすれば、直感的にどのボタンを押したか分かるので、誤操作が減ります。コストもかからないグッドアイデアです。
五感と連動させて直感的にする…高齢者ビジネス・シニアマーケットにおいて必要となる着眼点です
バリアフリー目線のブルーオーシャン戦略
このようなリモコンはまだ販売されていません。
「高齢者の安全を守るリモコン」とアピールすれば、他社製品と差別化でき、唯一無二の商品になります。
高齢化は我が国だけでなく、アメリカや中国でも今後急速に高齢化が進みます。まさにブルーオーシャン市場です。
バリアフリーはすべての人を幸せにする(ユニバーサルデザイン)
先程も書きましたが、リモコンの誤操作は誰もが経験したことがあると思います。高齢者の安全を守るバリアフリーアイデアは、すべての人の安全をも守るのです。
コメント