【一歩足りないバリアフリー 〜ワゴン車編〜】
記事の概要
・ワゴン車のステップをバリアフリー目線で見直すと、意外な欠点が浮かび上がり、そこから新しいアイデアが生まれる。
・その欠点とは? そのアイデアとは?
・超高齢化社会において必要となるステップのアイデアについて考察します。
今日のテーマはワゴン車です。
高齢者や障害者の送迎ではワゴン車がよく使用されています。一度に何人も送迎するので、小さな車では効率が悪いからです。
ワゴン車は車高が高いので、乗降用のステップが付いています。このステップに一度足を乗せてから乗り降りします。
でも、バリアフリー目線で見た場合、このステップは「もう一歩足りないバリアフリー」なのです。さて、どこが一歩足りないのでしょう?
◆動画解説はコチラ↓
答えは「ステップの色とアスファルトの色が同じで分かりにくい」です。
高齢者や障害者の中には、視力が弱い人や、注意力が衰えている人が沢山います。なので、ステップの色とアスファルトの色が同じだと、ステップだと気づかずに事故になります。写真のステップの縁には黄色いラインがされていますが、これでは足りないのです。
バリアフリー目線による商品開発ヒント
そこで、ステップを圧倒的に目立つようにしましょう。
例えば、こんな感じ↓
分かりやすくするために「やり過ぎ」はありません。
色だけでなく、形ももっと目立つ形にしてもいいです。
こうするだけで危険性が大きく低下し、安全になります。
「派手に分かりやすく」…バリアフリー市場 ・高齢者ビジネス で必要な着眼点です。
バリアフリー目線によるブルーオーシャン戦略
ワゴン車は巷に溢れ、他社製品との差別化で各社の担当者は苦労しています。
でも、このようにステップを分かり易くするだけで他社製品と差別化する1つのアピールポイントになります。
特に、介護を中心とした高齢者ビジネスの市場規模は大きく、これからアメリカや中国でも高齢化が進み、需要は増加する一方です。まさにブルーオーシャン市場です。
バリアフリー目線の大切さ
ステップとアスファルトの色が同じだと困る。
確かにその通りです。このステップを製造した人も何気なくこの色にしてしまったのだと思いますが、障害者や高齢者のバリアフリー目線を通さないと、このように一歩足りないバリアフリーになってしまいます。
言われてみればその通りだけど、言われてみないと分からない。障害者や高齢者の持つバリアフリー目線はそんな意外なことを教えてくれます。
バリアフリーはすべての人を幸せにする(ユニバーサルデザイン)
このようにステップが分かりやすくなれば、健常者も安全に乗り降りできます。特に夜で暗い時には安全で便利です。バリアフリーアイデアはすべての人を幸せにするすのです。
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