【バリアフリー商品開発支援 〜折りたたみベッド〜編】
記事の概要
・折りたたみベッドをバリアフリー目線で見直すと、意外な欠点が浮かび上がり、そこから新しいアイデアが生まれる。
・その欠点とは? そのアイデアとは?
・超高齢化社会において必要となる折りたたみベッドのアイデアについて考察します。
今回のテーマは「折りたたみベッド」です。
高齢者デイサービスでは、高齢者は昼食後に昼寝をします。その際に使用するのが折りたたみベッド。
普段は折りたたみベッドを畳んだ状態で保管しておき、昼食後にテーブルを片付け、そこに一斉に折りたたみベッドを広げます。
もう少し詳しく説明すると。。。施設の規模にもよりますが、高齢者のデイサービスには、15人〜25人くらいの高齢者が集まります。高齢者が昼食をすませると、介護ヘルパーは15人〜25人の高齢者をトレイに連れて行き、その後高齢者の歯磨きの介助を行います。
その間、別の介護ヘルパーは、昼食用のテーブルを片付け、そこに折りたたんで保管してあった折りたたみベッドを部屋に広げます。短時間のうちにテーブルを片付けて15人〜25人分のベッドを広げるのですから、極めて忙しい時間帯となります。
こんな感じで、高齢者の昼寝の際に大活躍する折りたたみベッドですが、これをバリアフリー目線で見ると、1つ困り事があります。さて、その困り事とは何でしょうか?
答えは「低すぎて高齢者が立ち上がるのに苦労する」です。
一般の折りたたみベッドって、コンパクトに薄く折り畳むことを重要視するので、ベッドの高さが低いのです。なので、高齢者は起き上がるのが大変。介護ヘルパーの手助けがないと起き上がれない人が沢山います。
バリアフリー目線の商品開発ヒント
そこで、通常のベッドと同程度の高さを有する折りたたみベッドが必要になります。高さがあれば起き上がることが容易になり、高齢者もラク、介護ヘルパーの介護負担も減ります。
高齢者の専用品を販売する…高齢者ビジネス・シニアマーケットにおいて必要な着眼点です。
なお、専用品に関する同趣旨のブログ記事【バリアフリー商品開発支援 〜ビール編〜】、高低差に関する同趣旨のブログ記事【バリアフリーホスピタリティ 〜応接室のソファー編〜】もご覧下さい)。
バリアフリー目線の大切さ
折りたたみベッドの高さなんて、そう言えば考えたことがなかったです。
しかし、高齢者のバリアフリー目線は、そんな何気ない生活用品の欠点に気づかせてくれます。そして、それが新商品開発のヒントになります。
バリアフリー目線によるブルーオーシャン戦略
背の高い折りたたみベッド。もしかしたら既に販売されているかもしれませんが、何れにせよ殆ど提供されていません。
そこで、「高齢者施設用折りたたみベッド 〜高低差がないので簡単に起き上がることができます〜」などとアピールすれば、介護業界で相当のシェアを狙えます。
しかも、介護を中心とした高齢者ビジネスの需要は増加する一方。日本のみならずアメリカや中国などでも、これから本格的な超高齢化が進みます。まさにブルーオーシャン市場です。
コメント