【バリアフリー商品開発支援 〜マンホールの蓋編〜】
記事の概要
・道路に埋設されているマンホールを、高齢者や障害者が持つバリアフリー目線で見直すと、意外な欠点が浮かび上がり、そこから新しいアイデアが生まれる。
・その欠点とは? そのアイデアとは?
・バリアフリー時代に必要なマンホールのアイデアについて考察しました。
今回のテーマはマンホールの蓋です。
道路のいたるところに設置されているマンホール。健常者としては特に問題は感じません。
でも、バリアフリー目線で見た場合、このマンホールの蓋には1つ困り事があります。さて、それはなんでしょう?
答えは「視覚障害のある人は穴に見えて怖い」です。
この話は、ある福祉施設にお勤めの方に伺った話です。御本人に確かめた訳ではないのですが、視覚障害のある人の中に「マンホールが穴に見えて怖い」と思う人がいるそうです。
バリアフリー目線の商品開発のヒント
マンホールが穴に見えてしまうのは「マンホールの蓋の色」が暗い色だからです。
そこで、マンホールの蓋を明るい色にするというアイデアが生まれます。
例えばこんな感じ↓…黄色のマンホールです。
このようにすれば、穴と見間違えることはなくなります。
黄色に限らず、様々な障害を持つ人に集まってもらって「誰もが分かりやすいマンホールの蓋」を開発すると最高のマンホールが開発できます。
「区別は派手にわかりやすく」…バリアフリー時代に必要な着眼点です。
なお、これと同趣旨のブログ記事【一歩足りないバリアフリー 〜ワゴン車編〜】もご覧下さい。
バリアフリー目線の大切さ
確かに、「マンホールの蓋」って、何であんなに暗い色をしているのでしょうね?
この話を聞くまで、私は「マンホールの蓋の色」について考えたこともなかったです。バリアフリー目線は、何気ない日常に潜んでいる問題点に気づかせてくれます。
そして、それが新商品開発のヒントになるのです。
バリアフリーはすべての人を幸せにする(ユニバーサルデザイン)
私はこの話を、公演やセミナーなど色々な場所で話しています。
すると、あるバイク好きの方から喜ばれました。
雨の日にバイクに乗っていてマンホールの上でブレーキをかけるとスリップして危険なのだそうです。「マンホールの蓋が目立つ色だと安全で非常にありがたい。」その人は言っていました。バリアフリーアイデアはすべての人を幸せにする。
まさにユニバーサルデザインなのです。
バリアフリー目線によるブルーオーシャン戦略
誰にでも、それがマンホールと分かるデザインにすれば皆が喜びます。しかも、こんな派手なマンホールを販売している会社はありません。
まさにブルーオーシャン市場を獲得できるのです。
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