【バリアフリー特許の世界 〜クルマの自動運転編〜】
記事の概要
・高齢者が自動運転のクルマに搭乗した際に必要となる発明について特許出願がされている。
・その発明の内容は?
・その発明を補完する簡単なアイデアについても言及しました。
今日のテーマは「高齢者と自動運転」です。
人工知能などの技術が急速に進歩し、2020年には自動運転(レベル3)のクルマが日本国内を走るようになります。
自動運転に対して否定的な意見を持つ人もいるようですが、自動運転技術が確立すれば、事故の大幅減少が見込まれるので、私は一日も早く世界中のクルマが自動運転になって欲しいと思っています。
バリアフリー特許の紹介
さて、そんな自動運転のクルマに高齢者が乗った場合にどうなるか?
若い人が乗っているときと、高齢者が乗っているとき、同じような運転モードでいいのだろうか?
という課題に取り組んだ発明がホンダから特許出願されています。
【公開番号】 特開2019-123283
【発明の名称】 制御装置、制御装置の動作方法及びプログラム
【特許出願人】 本田技研工業株式会社
この発明の概要は以下のとおりです。
(1)搭乗者が高齢者であるか否かを顔認識技術などで検知する。
(2)搭乗者が後向に(進行方向と逆向きに)座っている場合は特に「車酔い」しやすいので、搭乗者が後ろ向きに座っているか否かを検知する。
なお、これは私の推測ですが、自動運転になると運転席が無くなり、座席レイアウトが自由になります。よって、後ろ向きに座る人が増えることが予想され、それに対応させたものと考えられます。
(3)上記の検知処理により、搭乗者が高齢者であり、且つ、後ろ向きに座っていると判断した場合は、加速を緩やかにするなどの「優しい運転モード」にする。
確かに必要な技術です。特許の世界は「先読み」が重要です。なので、自動運転のバリアフリー化の発明が既に考えられています。
バリアフリーアドバイス
高齢者が搭乗しているときは「優しい運転モード」にして、車酔いを防止する。確かに良い発明ですね。
なお、これに加え、高齢者が着座した際に、高齢者の前方に、掴まることが出来る「手すり(安全バー)」を設置すれば、車酔いを更に防止できます。高齢者は常に「掴まるところ」を求めており、「手すりに掴まる」ことにより、精神的に安心できるからです。
「高齢者は常に掴まるところを求めている」という本記事と同趣旨の記事が、以下の通り沢山あります。そちらも是非一読ください。
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